
刻字とは、「書」による文字を、木や石などの硬質な素材に刻むこと。
柔らかい筆で書かれた文字が、刻みつけられることで、心地よい緊張感や陰影を持つ立体作品となります。
そして、彫り方、素材となる木の種類、着彩に用いられる色や箔の組み合わせによって、表現は限りなく広がっていきます。
広島から世界に向けて、この刻字という分野を発信する作家・安達春汀は、漢字や仮名の造形として美しさを、その意味を伝える力とともに自在に引き出し、独自の作風を築いてきました。
安達の作品を通して、刻字の世界の豊かな魅力を紹介します。
安達 春汀 あだちしゅんてい
広島県出身。1960年香川紫峰に、1989年より恩地春洋に書を師事。'66年、号[春汀]を受ける。
'71年香川峰雲に刻字を師事。'73年毎日書道(刻字部)初入選。以後書道芸術院展、重陽会展、
日本刻字展等入選・入賞多数。'87年広島にて初刻字展個展。以後、個展多数開催。
篆刻の制作も始め、茶人印、遊印などを意欲的に制作。'88年日本の書家100人展招待出品(パリ国際会議場)。
'94年より、文化使節団としてヨーロッパ4カ国歴訪。'95年ドイツ・ハノーバー、ハンガリーにて個展。
国宝・厳島神社表額奉納。ベルギー、北京に出展。'98年より三越本店にて個展(以後5回)。
現在、書道芸術院審査会員。春洋会常任理事。現代刻字研究会主宰。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
関連イベント *いずれのイベントも入館料のみでご参加いただけます[予約不要]
【オープニング記念 安達春汀 ライブペインティング】
1月7日(土) 14:30〜終了しました。
会場にて、作家が書の作品を公開制作します。
【安達春汀 アーティストトーク】
1月14日(土)/終了しました。
3月18日(日)終了しました。
それぞれ14:00〜15:00
作家本人による作品解説を行います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
作品:
上段左:「開」 ひらく (集成材/120cm×150cm)
右:「夢未来」 ゆめみらい (ホオノキ/34cm×48cm)
下:「鳳」 おおとり (ホオノキ/130cm×80cm)