広島県尾道市(しまなみ)の美術館/ポール・アイズピリ、ピカソ、ルオー、小林和作、梅原龍三郎、中川一政、林武などを所蔵。チェンバロによるコンサートやフレンチレストランでの食事も楽しめます。

 
なかた美術館
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「日本の風土と油絵 -日本近代絵画コレクション-」

更新日:2023年10月20日(金) 【展覧会】

ただいま開催中の展覧会では「日本の風土と油絵 -日本近代絵画コレクション-」と題して、大正から昭和にかけて日本の"洋画"を切り開いた画家たちの作品をご紹介しています。

 

 

油絵は明治以降、ヨーロッパから日本に本格的に導入され、遠近法や陰影の描写による写実的な表現や、そこに描き出される西洋の文化は大きな驚きを持って迎えられます。

新たな出会いを経た画家たちは、歴史も風土もまったく異なる日本で、どのように作品を描くべきか模索していきます。


 

 

大正から昭和にかけては多くの画家がフランスをはじめヨーロッパに遊学し、フォービスムやキュビスム、エコール・ド・パリなどの先進的で多彩な表現にも大いに刺激を受けました。

本展では、梅原龍三郎や須田国太郎など、西洋に学びながらも日本の伝統や風土に向き合い、表現を磨いた画家や、

藤田嗣治や荻須高徳などフランスの地に根付いて個性を発揮した画家たちの作品をご覧いただけます。



 

また彼らが学んだピエール=オーギュスト・ルノワールや、ジョルジュ・ルオーといったフランスの近代画家たちの作品や、

国内外の美術を伝える上で大きな役割を果たした文芸誌『白樺』や美術雑誌『みづゑ』といった資料、

尾道を拠点にした洋画家・小林和作の作品も、新たな関連資料とともに展示しています。


 

 

 

変化する時代の中で、自身の表現を探求した画家たちの個性豊かな作品をお楽しみください。


 

展覧会「日本の風土と油絵 -日本近代絵画コレクション-」は  2024年2月18日(日)まで開催しています。


 

暑さも少し落ち着き、おでかけの機会も増えてきたかと思います。この機会にどうぞお立ち寄りください。





 

「パリの馨り -フランス近代絵画コレクション-」

更新日:2023年3月8日(水) 【展覧会】


あっという間に季節が移り、ずいぶん春らしくなってきましたね。

当館では展覧会「パリの馨り -フランス近代絵画コレクション-」が始まっています。



フランスは中世以来、西ヨーロッパの中心として多様な芸術文化を育んできました。

特に19世紀以降のパリは、近代化とともに多くの画家や作家が集い、個性豊かな作品が生み出された街です。

本展では当館のコレクションから、パリで生まれた画家や、様々な国や地域からパリに移り住んで活躍した画家たちの作品を展示しています。




今回の見どころの一つが、パリのモンパルナス地区に生まれた画家ポール・アイズピリの初期の作品群です。

明るい色使いと軽快なタッチで語られることが多いアイズピリですが、初期の作品には意外なほど重厚な色彩と、力強いマチエールを見ることができます。

彼の生家である骨董屋を描いた初期の大作や、晩年のインタビュー映像、アトリエの写真なども展示しています。




パリが描かれた風景画も展示しています。

ユトリロが描くどこか淋しげなセーヌ河畔や、クリスタンが切り取ったカフェの喧騒からは、街が持つ表情の多彩さが感じられます。

様々な画家が描いたノートルダム大聖堂やエッフェル塔など、シンボリックな建造物に注目して見ていただくのも楽しいかと思います。
 




そのほかコローやルノワール、“エコール・ド・パリ”の代表的な画家である藤田嗣治やシャガールなどの作品を一堂に展示しています。
 
一点、一点の魅力を味わっていただくもよし、フランスの美術の歴史を“ざっくり”まとめたパネルコーナーもありますので、歴史的な背景を踏まえて見ていただくのもおすすめです。

さらに深く知りたいという方は、ショップコーナーの書籍や画集も、ぜひお手にとってみてくださいね。





このたびは当館では初めての【夜間開館】も行います。

3/15(水)~3/19(日) は 夜20時まで開館していますので、 日中お忙しい方、いつもとは違う雰囲気で展覧会を楽しみたい方、いかがでしょうか。

まだまだ肌寒い日もありますが、ぜひ春の夜を美術館で過ごしてみませんか。
 

 

当館では 3/13(月)以降も、みなさまに安心してご来館いただけるよう、引き続き新型コロナウイルス感染症の予防対策を行ってまいります。

みなさまのマスクの着用は任意となりますが、ご入館の際の手指消毒や検温、館内の混雑回避や「咳エチケット」等へのご協力をお願い申し上げます。




展覧会「パリの馨り -フランス近代絵画コレクション-」は  2023年8月27日(日)まで開催しています。

どうぞおでかけください。




 
 

『尾道の風景』展が始まりました。

更新日:2022年10月13日(木) 【展覧会】

当館では先週末より、『尾道の風景』展を開催しています。

タイトルのとおり、コレクションのなかから尾道を描いた作品をまとめて展示しています。


 

 

“尾道”とひとことで言っても、“尾道らしい”風景のなかで個性を発揮したものから、日常の一瞬を切り取ったもの、心象風景として描いたものなど、さまざまです。

尾道水道、寺や石段だけでなく、向島から尾道市街を見る構図、あまり知られていないような場所を描いたものなど、画家たちがそれぞれの視点で見表情は、実に多彩です。



一枚一枚の作品からは瀬戸内の多島美、入り組んだ路地や坂道など、今も変わらない姿、そして海岸沿いの雁木や“尾道城”など、今では失われてしまったものも見つけることができます。

 

 

 

これらの多くは、今から約40年前に行われた「絵のまち尾道四季展」の第一回展にあわせて行われた滞在制作による作品です。

当時の日本画壇を代表する画家達、そしてアンドレブラジリエやジャン-ピエール・カシニョール、ポール・アイズピリなど、国内外から画家たちを尾道に招き、多くの作品が描かれました。

普段は風景画をあまり描かない画家も含め、各々が個性を発揮して描いた作品群は、当館のコレクションのなかでも他に例のない貴重なものとなっています。

 

 

また2001年に尾道に移住した後、風景画を多く描いた画家・塩川髙敏の作品を改めてご紹介しています。

きめ細かな絵肌と繊細な色調による、卓越した油彩表現が特徴で、尾道で見られる優しい自然の形と、人の営みが生み出す形が調和した風景を多く描きました。

 

 

 

そして今も街で愛される風景画家・小林和作の作品も展示しています。

尾道を拠点に、身近な自然を描いたものから、信州の雄大な山や海を描いたものまで、風景画家としての歩みを感じていただければ幸いです。


 

11月4日は和作忌でもあり、尾道市内では小林和作の旧居や、ゆかりの建物を見学できる「和作ウィーク2022」、商店街のウインドーにたくさんの作品が飾られる「和作忌協賛街頭展」など、関連の催しも盛りだくさんです。

当館でも、関連のワークショップや街歩きレクチャーなどを企画しています。詳しくは展覧会のページを御覧ください。



開館 25 周年記念なかた美術館コレクションⅢ『尾道の風景』2023年2月19日(日)まで開催しています。


お出かけにも良い季節になりました。

ぜひ尾道の街歩きといっしょに、絵のなかの尾道散策をお楽しみください。





 
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広島県尾道市(しまなみ)の美術館 コレクションは、フランス現代具象画家ポール・アイズピリ、ピエール・クリスタン、エコール・ド・パリを中心としたフランス近代絵画、梅原龍三郎、中川一政、林武ら日本近代絵画、尾道を代表する小林和作、絵のまち尾道四季展招待作家作品など、国内外の洋画を中心とした約200点。
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。

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広島県尾道市(しまなみ)の美術館/ポール・アイズピリ、ピエール・クリスタン、ピカソ、ルオー、小林和作、梅原龍三郎、中川一政、林武などを所蔵。チェンバロによるコンサートやフレンチレストランでの食事も出来ます。