第12回『子ども学芸員の旅』を開催しました!
更新日:2019年8月10日(土) 【子どもと美術館】
尾道市内の6館+1施設を、1泊2日で巡る『子ども学芸員の旅』
尾道市内の美術館・博物館が連携する《尾道市美術館ネットワーク》の主催事業で、毎年恒例です。
昨年は豪雨災害によってやむなく中止、今年はどうなるかなと心配でしたが、無事に開催することができました!
市内の小学校から参加してくれる子ども学芸員たちはほぼ初対面。お互い交流して友達になってもらい、かつ様々なプログラムを体験しながら美術館・博物館に親しんでもらい、おまけに6館は山間の御調から生口島・瀬戸田まで、市内全域にまたがっているので、それぞれを訪ねることで自然と尾道の魅力にも触れることができちゃう!という、大変意欲的な企画です。
各館では毎年それぞれ、レクリエーション、作品鑑賞、ものづくりなどを分担しており、なかた美術館は今年はものづくり担当。
開催中の展覧会『海と旅』にあわせつつ、当館を運営する本社も造船関企業ということで、船づくりのワークショップを行いました。
まずは子ども学芸員のみなさんに、絵画に描かれた船のかたちを観察してもらいます。
尾道ではおなじみの渡船や漁船などの小さな船、おおきなタンカー、遊覧船など、船にもいろいろあります。
どんな船が描かれているかによって、そこはどんな場所なのか、どんな人がいて、どういう暮らしがあるのか、想像できるのがおもしろいですね。
そしていよいよ船づくりです。今回はみなさんに同じ基本形を準備しました。
この土台に、様々な素材と形を組み合わせて、船をつくっていきます。
プラスチックのケースや発泡スチロール、ストローや針金、コルクや王冠、ペットボトルの蓋などなど・・・
ありふれた身近な素材ですが、組み合わせることでみるみる船が現れてきます。
大きな船の煙突には、マークがついていて船の会社などを示しています。
ファンネルマーク」と呼ばれるこのマークを、みなさんには船主となって考えてもらいました。
土台が同じでも、仕上がりはさまざま。
みなさんの素晴らしい集中力と発想で、良い船がたくさんできました!
『子ども学芸員の旅』では、このほか陶芸の絵付けやうちわ作り、さまざまな展覧会の作品鑑賞などを体験をしました。
子ども学芸員たちの底知れぬパワーと夏の暑さに圧倒されつつも、きらきらした笑顔や好奇心いっぱいのまなざし、力作に元気をもらった二日間でした。
このなかた美術館で作った船も含め、たくさんの作品や旅の様子を『子ども学芸員の旅 作品展』で展示いたします。
『子ども学芸員の旅 作品展』
8/31(土)〜9/8(日)9:00〜17:00
入場無料・会期中無休
場所:尾道市民センターむかいしま(こころ) ロビー
子ども学芸員たちにも展示作業を手伝ってもらいます。
またいろんな美術館や博物館に行きたくなるような、楽しい展示になるかと思いますので、ぜひお立ち寄りください。
第10回『子ども学芸員の旅』に行ってきました
更新日:2017年8月10日(木) 【子どもと美術館】
こんにちは。
夏休みが始まったばかりの先月27日と26日、
今年でとうとう10回目となる『子ども学芸員の旅』を開催しました!
この旅は、尾道市内の小学生たち約50人と一緒に、市内の美術館・博物館をめぐるバスツアーです。
・平山郁夫美術館
・耕三寺博物館
・圓鍔勝三彫刻美術館
・尾道市立美術館
・MOU尾道市立大学美術館
・本因坊秀策囲碁記念館
と、当館も含めた7つの文化施設をめぐって、作品を鑑賞したり、ワークショップを行う、盛りだくさんの一泊二日です。
当館での様子をご紹介しますね。
ワークショップのタイトルは『手ざわりの標本』
絵画の手ざわりを想像しながら、じっくり観賞していくワークショップです。
絵画を、テーマや描かれたモチーフ、作家についての知識などから見るのではなく、
あえて、その表面だけを見てみようという試みです。
そのために準備したのがこちら。
手ざわりの見本です。
布、木、紙、石など、様々な質感の素材を用意しました。
指先でひとつずつ触りながら、ピンとくる手ざわりを探していきます。
絵画のなかから、子ども学芸員たちが見つけてくれた手ざわりはこんな感じでした。
「全体的に細かいギザギザ」
「一部が盛り上がって、軽い感じ」
「固い感じ」
「つるザラ」
「少しキラキラ」
「網状になっていた」
「絵が浮いてぼやけた感じ」
「こわれそうでこわれない感じ」
絵画は当然ながら見るものですが、画家たちが手や筆で、触ってつくったものでもあります。
視覚だけでなく、触覚を働かせながら見ることで、絵画のいろいろな表情を発見できたでしょうか。
最後は、発見した手ざわりについて、緊張しながらもがんばって発表してくれました。
子ども学芸員の皆さん、おつかれさまでした!
そのほかの館でも、学芸員の仕事を体験したり、いろんな作品を見たり作ったりしましたよ。
新しい友達と出会い、協力しあった思い出はきっとずっと心に残ることと思います。
そのなかに、尾道の文化や風景、美術の楽しさ・面白さも、一緒に残ってくれたら嬉しいですね。
暑いなか、がんばってくれた子ども達と尾道市立大学のサポータースタッフのみなさん、
送り出してくださった保護者の方、応援してくださった方々、どうもありがとうございました!
この旅の成果を発表する展覧会も開催します。
『子ども学芸員の旅 作品展』 9月2日(土)〜10日(日)
開館時間:午前9時〜午後5時(最終日は午後4時まで)
会場:尾道市民センターむかいしま(こころ) 1階ロビー
広島県尾道市向島町5531−1
https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/map/m336.html
会期中無休・入場無料です。
子ども学芸員たちの作品や思い出を通して、尾道とアートの魅力に出会ってみませんか。
ぜひお気軽に足をお運びください。
第9回『子ども学芸員の旅』
更新日:2016年8月21日(日) 【子どもと美術館】
さて、夏休みも残りわずかになりましたが・・・尾道の夏といえば『子ども学芸員の旅』!
すっかりおなじみの方もいらっしゃるかと思いますが、改めてご紹介を。
尾道市内の小学生のみなさんと一緒に、美術館や文化施設を
めぐりながらワークショップを体験する一泊二日の旅。
市内の6つの美術館・博物館が連携した「尾道市美術館ネットワーク」の主催によるものです。
なかた美術館では展覧会『海景 umi kei』にちなんで、「海の生きもの図鑑」というワークショップを行いました。
今回は海をテーマにした作品をたくさん展示しているのですが、作品には描かれていない海の中までを想像して、新しい生きものを見つけてみようという内容です。
本物の図鑑をヒントにしつつ、まずは手を動かしながら考えられるよう、
「フロッタージュ(こすりだし)」を行いました。
凹凸の上に紙を乗せて、鉛筆でその模様を写し取ります。
(コインなどで試したことがある方も多いのではないでしょうか)
これが海の生きものらしい、ウロコの感じや透けた感じなどの質感を出すのにぴったり。
その紙を切り抜いて、コラージュしながら生きものを形作っていきます。
みなさんには “発見者” として、特徴の解説や名付けもしてもらいました。
自分がどうやって生きればいいかとか、どうでも良いことで悩む『ユージューフダン』
においはお菓子、味はしいたけ『すばどい』
自分でもペンギンかイルカか分かっていない『イエローマウス』などなど
おしゃれなやつから、毒を持っているやつまで、
そのほか、今回も耕三寺博物館、平山郁夫美術館、本因坊秀策囲碁記念館、
圓鍔勝三彫刻美術館、尾道市立美術館、MOU尾道市立大学美術館で、合計7施設を訪ねて、
それぞれの作品を鑑賞したり、ワークショップを体験しました。
新しい友達との出会いもあり、美術を通して楽しい思い出をつくってもらえたでしょうか。
毎年のことですが、例年よりも一段と厳しい暑さのなか、元気いっぱいに旅を終えることができ、
みなさんに楽しかったと言ってもらえて、美術館としても喜びもひとしおです。
ご参加・ご協力いただいたみなさま、どうもありがとうございました。
そして今年も、この旅の成果や作品を展示する『子ども学芸員 作品展』を開催します。
9月3日(土)〜9月11日(日)
9:00〜17:00
入場無料、会期中無休です。
もちろん、子ども達が “発見” した新種の海の生きもの達も展示します。
ぜひお気軽に足をお運びください。
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。