子ども学芸員の旅 2010
更新日:2010年7月8日(木) 【子どもと美術館】
2008年の第一回以来、毎年夏に開催してきた「子ども学芸員の旅」。
三回目となる今年は、7月29〜30日に開催します。
「子ども学芸員の旅」は、尾道市内・瀬戸田から御調までの美術館と博物館6館で行う
様々な体験学習を通して、美術と仲良くなろう!という企画です。
たくさんのご応募をいただき、すでに参加者を確定いたしました。
みなさん、楽しみにして下さっていることと思います。 どうもありがとうございます!
ただいま「旅のしおり」を鋭意作成中です。
アトちゃんも真剣! 間違いがないか、ぴしぴしチェックするよ!
さて、3回目の今年から、新しい取り組みがふたつあります!
まず、広く地域の文化を知ってもらおうということで、いままでの6館にプラス、
【本因坊秀策囲碁記念館】(因島)でのプログラムが追加されました。
実は囲碁は尾道の「市技」なんですよ。
「碁ランティア(ゴランティア)」さんと一緒に、初心者でも楽しくできる「陣取り合戦」を体験します。
また、NPO工房尾道帆布【立花テキスタイル研究所】(向島)さんによるワークショップを取り入れました。
こちらの施設では、しまなみの自然からとれる染料の開発や、綿花の栽培なんかをしているのです。
草や木からとれた天然の染料を使って、大きな布を染める体験をします。楽しそうですねえ。
ということで、今年はよりパワーアップして、アートと地域の魅力をいっぱい詰め込んだ旅になると思います。
みなさんと、この夏一番の思い出作りができるように頑張っていきます。
どうぞよろしくお願いします!
「和作さん」のお話
更新日:2010年6月30日(水) 【子どもと美術館】
尾道の名誉市民「和作さん」こと小林和作。
開催中の「コレクションプラス 水辺の風景」では、和作が油彩や岩彩で描いた《山湖》や《海》など8点を出品しています。
近代の日本洋画檀を代表する画家であり、“民衆の画家”とも呼ばれています。
今日は、その「和作さん」について学習中の尾道市土堂小学校4年生52名が見学に来てくれました。
土堂小学校では「郷土科」という授業で、尾道について様々な角度から学習しています。
「和作さん」についても、今日までにしっかり事前学習しています。白樺美術館や市立美術館へも見学に行ったとのこと。
実は昨年も、その仕上げとして、なかた美術館へやって来てくれたのでした。
ということで、特別に講師をお招きして「和作さん」の話をしていただきました。
尾道在住の画家・村上選さんです。
村上さんは小林和作を直接知っている一人で、昨年同様、講師を快諾してくだいました。
知り合ったきっかけや、印象深い言葉の数々、自らの思い出を温かい言葉で語って下さいました。
生徒さんはみな真剣。熱心にメモメモ・・・。そして、質問の嵐です!
「仲の良かった人は誰ですか」
「目標にしていた画家は誰ですか」
「和作さんが尾道で一番好きだった場所は」などなど・・・
中には「和作さんが好きな女優は誰でしたか」という質問も。
女優よりも、歌手の藤圭子さんがお好きだったようです。
尾道の人々に広く愛されている「和作さん」。
絵を教えたり、ときには金銭的な面倒も見たりしながら『弟子は一人もいない』と自ら語っていたと言います。
そのことについて村上さんは 「和作さんにとっては我々若者に対しても上下関係ではなく前後の関係。
自分は早く生まれて、いろいろな経験をしているから、若い人にそれを分けていこう。という心持ちだったのでは・・・」 と。
『世の中で一番面白いのは、人の喜ぶ顔を見ること』とも、いつも語っていたそうです。
自分のためでなく、誰かのために行動するのは、口ではたやすいですが、なかなか実践できることではないですよね。
改めて、今なお「和作さん」が愛される理由が分ったように思います。
村上選さんには、ここには書ききれない程、たくさんのエピソードを紹介していただきました。
一人の画家の、教科書には載らないような人間としての面を知る、良い機会となりました。
美術館として、このような場を提供できるのは嬉しいことです。
村上さん、先生方、生徒のみなさん、どうもありがとうございました!
子どもギャラリートーク to 清心幼稚園
更新日:2010年6月23日(水) 【子どもと美術館】
今日は、美術館からご近所の「清心幼稚園」から、園児達36名が来てくれました!
絵に何が描いてある?
どんな感じがする?という単純な質問に、次々と発言してくれました。
絵具の凹凸が少ない、さらっとした画面だったら 「うすい」。
くすんだような落ち着いた色味も「うすい」という言葉で表現されていました。
その「うすい」の反対が「濃い」のようで、鮮やかな色は「濃い」。
そして、筆跡がくっきり残っているのも 「濃い」 でした。きっと「厚い」の意味ですね。
絵を近くで見ると、筆跡や色ひとつひとつに注目できますね。
本来描かれているものとは違う何かに見立てて教えてくれる子もいました。
これは、赤い「馬」
こちらは髪留めの「赤いピン」に見えたり。 なるほどなあ。
子ども達の直感力、想像力には感動します。
そして、この上の写真に写っているカシニョール作、《ONOMICHI》を見て
「この女の人こわーい! ない方が良いのに〜」 「ええ!?」
大人だったら言わないような言葉も、素直に出してくれるので面白いです。
同じ絵を見ても、みな、それぞれに違うことを発見します。
怖い絵も、悲しい絵も、好きじゃない絵もあるのです。そこが面白いところです。
写真がブレブレですみません。
絵に対する「かっこいー!」という賛辞が印象的でした。
今日は楽しかったでしょうか? 私はとても楽しかったです。
子ども達にとっても、思い出に残る一日であれば良いなあと思います。
どうもありがとうございました!
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。