
更新日:2024年4月28日(日) 【nakata Labs なかたラボ】
現在開催中の展覧会では、フランスの画家ポール・アイズピリの作品をご覧いただけます。
アイズピリの作品は、鮮やかな色彩と軽やかな筆致が特徴です。
3月に開催したワークショップ「透明な絵を描こう」では、そんなアイズピリの作品に注目しました。
まずはじめは作品鑑賞。
透明なスケッチブックとマーカーを使って一部分を模写をしました。
まるでマーカーペンで描いたようなアイズピリの油絵に似せて、のびやかに模写ができました。
そして今回の「キャンバス」は、額縁を細工して作った透明な板。
そこにマーカーペン、カラーセロハン、シールやテープを使って絵を描きました。
白い紙やキャンバスに絵を描く場合は、さて何を描こうかと悩んでしまうものですが
不思議と透明なものに描くのはそれほど躊躇せず絵が描けるのです。
シールをペタペタ、ペンでグルグル・・・
カラーセロハンを使うと透明な色の重なりによって、意図しなかった色が生まれます。
それらも表現のヒントになりそうですね!
そして、出来上がった作品がこちらです!
左の青色が海、右側の黄色が陸地のイメージだそうで
波打ち際のフォルムが自然に切り取られています。
木や海藻、よくみると海の生き物も描かれていますね。
眩しい太陽も透明感のある素材で更にキラキラして見えます。
マーカーのグルグルしたタッチやカラフルな模様が楽しい作品です。
丸いシールも生かされていますね
水辺の生き物たち。
アイズピリの絵にたびたび登場する鳥を見て描きました。
アイズピリもびっくりの、素敵な作品が仕上がりました!
参加者の皆さん、ありがとうございました。
更新日:2024年1月18日(木) 【nakata Labs なかたラボ】
暖かい年明けの尾道でしたが、
少しずつ冬らしい冷たさを感じるようになってきました。
昨年の12月に開催した、冬にぴったりのオーナメント作りの様子をお伝えします。
材料は毛糸やフェルトなど暖かみのあるものを用意しました
三角や四角に切った板を土台にして、毛糸をぐるぐると巻きつけていきます。
三角を2枚繋げると、星の形になりました。
ぐるぐるぐる・・・
巻き終わるとこんな感じです。
丁寧に巻きつけることができました!
フェルトは、切るのも貼るのも簡単で扱いやすい素材です。
アイデア次第でいろんな模様を作ることができますね。
スパンコールやビーズも用意しました。
キラキラ光るものは目移りしてしまいます!
華やかなオーナメントになりそうです。
出来上がったオーナメントをいくつかご紹介します!
こちらはクリスマスツリーとプレゼントボックスのデザイン。
毛糸の色を緑や赤にするだけで、三角や四角い形がクリスマスらしいモチーフになるから不思議ですね。
こちらの方もクリスマスツリーを作りました。
三角の板をを3枚つなげ、一枚だけ木の風合いを残しているところにセンスを感じます。
巻き方も均一で美しく仕上がっていますね。
こちらは色の合わせ方に統一感があって、一年中楽しめそうなオーナメントになりました。
おもうままに素材を組み合わせた楽しいオーナメント。
細部にこだわりを感じます。
参加者のみなさん、ありがとうございました!
↓番外編
余った材料で「イモムシ」。
毛糸の切れ端を大切に使ってくれました!
更新日:2023年10月15日(日) 【nakata Labs なかたラボ】
こんにちは。
先日、なかた美術館では職場体験を実施しました。新型コロナウイルス感染の影響によりしばらく実施ができませんでしたが、3年ぶりに再開することができました。
今回は市内の2つの中学校からそれぞれ2名ずつ、計4名の方が来てくださいました。
まずは学芸員と一緒に館内を回り、展示や作品について学びます。
その後、実際にお客様と接する受付の仕事にも挑戦してもらいました。
緊張することも多かったと思いますが、しっかりと取り組んでくれました!
9/9(土)から開催の『日本の風土と油絵』展の展示作業も行いました。
解説パネルの設置や、スクラップの展示など、慣れない道具や細かな作業に苦戦しながらも、展示を完成させてくれました。
別の学校から来てくれた2人には受付対応の他に、展示作品のリサーチをしてブログに紹介記事を書いてもらいました。
以下は、それぞれ2人が書いてくれた記事です。作品の写真も2人が撮影しました。
モーリス・ド・グラマングの『チーズとハム』という作品を見て気が付いたところや考えたことは、1つ1つの絵の色に濃い色や深い色が沢山使われていて薄くしたり濃くしたり重ねたりして似たような色でも何色も使って細かくリアルに塗られていることや、作品名の通りチーズケーキとハムの絵も描かれていて、他の絵は黒やグレーなどの暗い色がメインに沢山使われているけれどチーズケーキとハムは他の絵には使われていない赤や白などの目立つ色が沢山使われていて近くから見ても遠くから見てもチーズケーキとハムが1番最初に目に入るくらい赤が強調して見えるところから『チーズとハム』と言う作品名になったのかなと言うところです。どの距離で見るかによって見え方が変わっていて、近くで見ても綺麗な作品ですが、遠くから見ると本物に近くもっと綺麗な作品に見えるので見え方にも工夫されているのかなと考えました。
●作家について
ポール・アイズピリ
●取り上げた作品
パリ・セーヌとノートルダム
●制作年
1955
●素材
油彩 キャンパス
○内容
パリの中心シテ島にあるノートルダム大聖堂の背面をサン・ルイ島から川越に見た構図です。アイズピリはパリ・モンパルナス生まれの画家で、第二次世界大戦後に力強い具象表現で活躍した画家です。この作品では大聖堂の存在感とセーヌのゆるやかな流れが、重厚な色彩と迫力のある筆致で描きだされています。
○展示方法ついて
この作品は主にセーヌ川とノートルダム大聖堂が特徴の作品です。この作品の展示方法で小さな絵画の中に大きな絵画があって目立ちやすく、照明の光の当たり具合がよくて明るい色を使って表現しているこの作品とマッチしていてとてもいい展示方法です。
○意見
・タッチが力強く、そして細かく表現されており、建物の金蔵光沢や水面を反射がよく分かる作品です。
・反射に使用した橙色で、太陽の場所や動きが良くわかる作品です。
・河岸のレンガには、ツタ植物やコケなどが描かれていて時代を感じる作品です。
・空の真ん中が白く明るい雲を表していると感じ、端に行けば行くほど青く静けさを表現しています。
・船が通った所の場所の波紋や泡を表現して絵の中でも物が動いている、そんな事を感じさせる表現を使用しています。
2人とも作品をよく観察して細かく分析してくれました!新鮮な眼差しで作品を見てくれたので、いつも作品を見ているスタッフでも気づかないようなことも書いてくれていました。
職場体験に来てくれた4名の皆さん、3日間お疲れ様でした!
見守っていただいた来館者の皆様、お世話になった地域の皆様も、ありがとうございました。