Throwing a Spoon 「awakening」
更新日:2014年2月2日(日) 【コンサート】
先日、ミュージアムコンサート 「awakening」 を開催しました。
1年半前にも「Night Program」でお招きしたトウヤマタケオさんと徳澤青弦さん。
もともと演奏家でもあり、作曲家でもあるお二人が、2012年にデュオThrowing a Spoonを結成しました。
その初めてのアルバム「awakening」を携えてのツアーです。
会場は第一展示室。
今の展覧会で家具を展示している場所に、ピアノが見事にはまりました。
ちなみに徳澤さんのための赤い椅子は、マルニ木工さんの“TRADITIONAL”です。
当日はほぼ満員。多くの方にお越し頂きました。
演奏が始まると、二人のチェロとピアノの音色が融け合って、素晴らしく良く響きます。
いきいきした音で、会場全体が満たされていきました。
譜面どおりになぞるのではなく、即興を交えて行われる演奏。
トウヤマさんは「現場によってどんどん変化していくと思います」とのこと。
アルバムとライブで、ぜんぜん印象が違います。
抑制されたメロディーが、重く軽く重なり合って、無邪気になったり、解放されたり。
でも心地よい緊張感もあって、どこからどこまでが即興なのか分からないくらいに、よどみがなくて・・・。
曲を、あえて形になりきらないままの状態にしているのだとも言っておられて、
まさにその形にならなさ、あいまいさの中に、こんなにも豊かな音があるのだなあと思いました。
ご来場いただいた皆さまの、終演後のきらきら、ふわふわ、ほくほくした表情も忘れられません。
思い出す度に、静かな多幸感で包んでくれるような、そんな演奏でした。
Throwing a Spoonのお二人、お世話になった各所の方々、ご来場いただいた皆さま、
本当にありがとうございました!
今回のツアーは福岡から始まって、熊本、そして尾道でした。
本日(2/2)は岡山で、また大阪、東京と続くそうなので、ぜひぜひぜひ、
たくさんの方に体験していただきたいと思います!
アンサンブル 青と光のクリスマス
更新日:2013年12月22日(日) 【コンサート】
今年もクリスマスが間近となり、寒い日々が続いています。
そんな今日、チェンバロミュージアムコンサート「アンサンブル 青と光のクリスマス」を開催しました。
「佐野ぬい −青時間−」の展覧会場での演奏です。
出演は4名。
リコーダー・坂本洋子さん、ヴィオラ・ダ・ガンバ・坂本利文さん。
ソプラノ・水野知恵子さん、チェンバロ・小田郁枝さんです。
マレ、ヘンデル、テレマンなどバロックの楽曲を、ソロ〜四重奏まで。
ヴィオラ・ダ・ガンバの奥行きある音色に、華やかなソプラノリコーダー、バスリコーダー、朗らかなヴォイスフルート。
きらきらしたチェンバロの音と、それぞれの個性が反応しあって、様々な曲を奏でていきます。
なんとも表情豊かなアンサンブルで、優雅さ・重厚さが際立つバロック音楽が、
今日はどこかあたたかみがあるように感じました。
そして、清らかで力強いソプラノで歌い上げられた、オペラやクリスマスキャロル。
クリスマスにぴったりの高らかな声です。
聴きながら、グリーンスリーヴスや、キラキラ星のメロディーなど、
ヨーロッパで古くに生まれた歌が、詞や曲調を変えながら
クリスマスの歌として歌い継がれていて、今でも誰もが知っているなんて、
ちょっと感動的だなあと思いました。
師走の慌ただしさを忘れるひとときでした!
次回のチェンバロミュージアムコンサートは、2014年4月27日(日)
その頃は、だいぶ暖かくなっているでしょうね。詳細は、またお知らせいたします。
そして、2014年始めは、夜のミュージアムコンサートを二つ企画しています。
まずは、1月31日(金) 「awakening」
昨年、Night Program でご出演いただいたトウヤマタケオさんと徳澤青弦さんが、
ピアノとチェロのデュオ「throwing a spoon」を結成しました。
Night Programの様子です。いい音でしたね〜。
今回は、その初アルバム「awakening」リリースツアーをお招きします。
お二人のこの写真を見ていると思わず頬がゆるみますが、それぞれ奏でられる音は絶品!です。
初の本格的なデュオで、どんな音楽を届けてくれるのでしょうか!
どうぞお楽しみにー!
そして、2月16日(日)は「渡辺貞夫カルテット'14」!
昨年お招きして、即完売してしまった渡辺貞夫さんのジャズコンサートを再び。
言わずもがなですが、ライブはもう、圧巻です。今年は、客席を拡充して開催します!
渡辺貞夫さん、小野塚 晃さん、コモブチ キイチロウさん、石川 雅春さん、カルテットでのご出演。
こちらも完売必死なので、ぜひぜひお早めにご予約ください!
どちらも夜のコンサートなので、レストラン ロセアンでのウェイティングバーもご用意してます。
さむーい冬に、極上の音に包まれる熱いライブをぜひ!
詳細はコンサートのページでご確認くださいね。
「スペインのフォリア チェンバロと弦の響き」を開催しました。
更新日:2013年10月27日(日) 【コンサート】
尾道は気持ちよく晴れましたが、空気はひんやり。
一段と秋が深まったような感じですね。
さて、本日開催したミュージアムコンサート「スペインのフォリア」の様子をご紹介します。
今回のご出演は、バロックヴァイオリンの上野美科さん。(なかた美術館コンサートは二回目です)
ヴィオラ・ダ・ガンバの河本基實さん。チェンバロの小田郁枝さんです。
今回の上野さんのバロックヴァイオリンは、1600年代後半のドイツのもの!
ということで、そのヴァイオリンで奏でられたのは、同じ時期と国で活躍したビーバーの「ロザリオソナタ」と「描写ソナタ」です。
「描写ソナタ」は、ニワトリやナイチンゲールなど、たくさんの動物の鳴き声を描写するメロディーが織り込まれている、
とても親しみやすい曲です。
特に猫の「にゃ〜〜お」と伸ばすような声や、蛙の「るるるる・・・」という声はそっくり!!
それが、しっかりと音楽になっているので不思議です。
そして、タイトルにした「フォリア」とは、16世紀初めにスペインで生まれた舞曲のこと。
コレッリ、ダングルベールなど多くの作曲家がフォリアを手がけていますが、なかでもマレが作曲した「スペインのフォリア」はフォリアの代表曲。
チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバの組み合わせは、まさに当時フランスの宮廷で、フォリアなどを奏でていた、定番のコンビです。
ガンバの音色は、チェロよりも低い音域だそう。うねるように響いて、とても心地よい音です。
チェンバロとヴァイオリンが時に楽しく、時にドラマティックに、メロディーを奏で、それをヴィオラ・ダ・ガンバが包み込みます。
ジャズをはじめ、音楽を愛する佐野ぬいさんの作品も、
アコースティックの音を浴びて、生き生きとしているように見えました。
出演のお三方、お越し下さったみなさま、どうもありがとうございました!
次回は、いよいよクリスマスです!
12月22日(日)
アンサンブル 青と光のクリスマス
をお送りします。
詳しくはコンサートのページをご覧下さい。
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。