
ポール・アイズピリは1919年5月、フランス・パリに生まれます。
現代具象画家としてフランスを代表する作家となり、ヨーロッパはもとより世界中にファンを持つアイズピリは、91才を迎える現在もなお精力的に描き 続けています。南仏の港町サントロペやカンヌなど、家族と過ごした身近な風景を生き生きと描き、軽快な筆遣いと明るい色彩が特徴です。
今回のコレクションプラス展では、当館所蔵を中心に約10点展示します。
ベルナール・ビュフェは1928年7月、同じくパリに生まれます。
両親の不仲により精神的に満たされない少年時代を過ごした彼にとって、母と兄と共に過ごしたブルターニュ地方の小さな港町サン・カストの海が、唯一無邪気な笑顔をもたらせてくれる場所でした。
今回は、ビュフェの幼少期の思い出を彷彿とさせる初期の「橋のある風景」から、黒の直線と輪郭がビュフェらしい「舟」まで、貴重な個人所蔵品を中心に7点を展示します。
ほかにもマルケやユトリロ、荻須から、日本の現代作家まで幅広く取り上げ、南仏から尾道まで様々な街並みを描いた作品を通して、水辺の風景の持つ魅力を紹介していく展覧会です。