
更新日:2020年6月16日(火) 【展覧会】
6/13(土)からコレクションプラス『絵画の子どもたち』が始まりました。
コレクションを中心に、子どもや家族が描かれた作品を展示しています。
子どもはいつも心を和ませてくれますが、同時に大人を振り回したり、困惑させたりする存在でもあります。
絵画のなかの子どもも、可愛らしい姿のものから、ミステリアスな雰囲気をまとったもの、作家の個性を反映したものなど様々です。
画家にとっても子どもは、大人とはまた違った魅力を持つモデルだったに違いありません。
子どもは、画家・藤田嗣治の主要なモチーフのひとつでもあります。
こちらは藤田が描いた油彩画を元に制作された、版画本〈小さな職人たち〉の展示です。
パリの暮らしを支える様々な職業を、子どもの姿に託して描いています。
この作品に描かれた〈野菜売り〉、〈魚屋〉、〈掃除人〉、〈古着売り(屑屋)〉といった職業は、街の暮らしになくてはならないものです。
今風にいうと“エッセンシャルワーカー”ですね。
〈栗売り〉、〈ポスター貼り〉など、パリならではの職業も見られます。
藤田は自らも、芸術家というより職人でありたいと述べており、この作品には街のリアルな仕事人たちへの共感と敬愛が込められています。
本展では当館の『木曜日の絵画教室』の取り組みもご紹介もしています。
2014年から小学生を対象にして毎週開催しており、スケッチやデッサン、鑑賞や模写、コラージュや絵の具づくりなど様々なプログラムに取り組んできました。
この度は、これまで参加してくださった皆さんに作品を出品いただき、たっぷりと展示しています。
楽しく充実した時間の積み重ねを感じていただけるかと思います。
この他、ポール・アイズピリが家族を描いた作品や、
子どもたちへの美術教育に尽力した画家たちの作品なども展示しています。
コレクションプラス『絵画の子どもたち』は10/4(日)まで。
ぜひ、いろいろな表情の「子ども」たちに会いにお越しください。
新型コロナウイルス感染症の影響で、美術館も一時休館を経て再開しました。
美術館という場が、ただ作品を展示するだけでなく、それを見る人がいて初めて機能する場だという原点を強く感じた期間でした。
幸いにも落ち着いた状況になり、館としてできる対策を徹底し、ご来館の皆様にもご協力をいただき、ゆったりとご覧いただける状態が続いています。
当面の間は、ご来館の皆様にも以下の感染防止対策にご協力をお願いしております。
ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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・発熱や咳など体調不良がある場合は、来館をご遠慮ください。
・ご来館の際はマスクの着用をお願いいたします。
・入館時に手指の消毒をお願いいたします。
・館内では会話を控え、人との距離を保ってご鑑賞ください。
・やむを得ず入館制限を行う場合がございますので、ご了承ください
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※イベントについては、6/16現在、感染防止対策(換気や屋外での開催、定員の縮小、マスク着用等)を徹底した上で、
順次再開していく予定です。
※混雑具合や、ご不明な点など、お気軽にお問い合わせください。
更新日:2020年2月24日(月) 【展覧会】
先日より、コレクションプラス『植物と絵画』展を開催しています。
今回は植物に注目し、様々な自然を描いた風景画や静物画、学術的な意図で描かれた植物画をふくめ、計81点を展示しています。
花や果実、樹木などの植物は、絵画の中で欠かすことのできないモチーフのひとつです。
そして私たちの身近にも、実に多くの植物があり、気持ちを豊かにしたり、暮らしを支えてくれています。
描かれた植物を通して、画家たちが暮らしを見つめる眼差しや、屋外の自然を描くことで広がった様々な表現をお楽しみください。
また本展ではそれぞれの作品に描かれた植物について、カード仕立てで解説しています。
ぜひ、お手に取って描かれた植物をじっくり観察してみてください。
植物の特徴や、わたしたちの文化との関わりについて書いています。
植物に注目することで、作品がより身近に感じられたり、コレクションは何度も見たことあるよという方には、新鮮に見ていただけるのではないでしょうか。
(カードは、リングで綴じてお持ち帰りいただけます)
また今回は智内兄助さんの作品を特別にお借りして展示しています。
智内さんの作品には、様々な植物が装飾や装束の模様として描かれています。
絵画のモデルが着用した着物も展示しておりますので、ぜひ会場でご覧ください。
これから夏に向けて、様々な花や緑が見られる季節ですね。
展示を体験していただき、日々植物を見る時に、作品のことも思い出していただけると嬉しいです。
コレクションから見る『植物と絵画』は 6月7日まで開催しています。
詳細や関連ワークショップのお知らせは 展覧会のページ でもご覧いただけます。
更新日:2019年10月15日(火) 【展覧会】
10月12日から コレクションから見る『パリと画家たち』展がスタートしています。
パリの街を描いた風景画や20世紀初頭にパリに集った画家たちの個性あふれる作品など、計53点を展示しています。
シャガールやキスリング、パスキン、藤田嗣治など異国から集った画家たちは、
パリの自由な空気のもとで、互いに交流しながら個性を花開かせました。
“エコール・ド・パリ”と呼ばれる彼らと、その同時代の作品を中心に、先達となるコローやルノワール、
あるいは第二次世界大戦後に活躍したビュフェやアイズピリといった画家たちの作品を一堂にご覧いただけます。
またこの度はコレクション以外にも、企画に合わせてご出品いただいた作品を多数展示しています。
自由と孤独、華やかさと静けさ、伝統と革新…一枚一枚の作品を通して、
パリが見せる多彩な表情と画家たちの思いを感じていただければ幸いです。
また、なかた美術館では子どもから大人まで、美術館で楽しく過ごすことができる様々なプログラムを、
研究所のイメージで nakata Labs(なかたラボ)と名付けて展開しています。
展覧会の関連ワークショップのほか、絵本を楽しむ講座『金のりんご』、絵画教室などを継続して開催しています。
おひとりでゆっくりと、またご家族やお友達とご一緒に、美術館をいろいろなかたちで楽しんでいただければ嬉しいです。
コレクションから見る『パリと画家たち』 2020年2月16日 まで開催しています。
詳細やワークショップのお知らせは 展覧会のページ でもご覧いただけます。