広島県尾道市(しまなみ)の美術館/ポール・アイズピリ、ピカソ、ルオー、小林和作、梅原龍三郎、中川一政、林武などを所蔵。チェンバロによるコンサートやフレンチレストランでの食事も楽しめます。

 
なかた美術館
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感じる光、感じる色彩。

更新日:2013年3月29日(金) 【展覧会】

「なかた美術館コレクションプラス 感じる光、感じる色彩。 フォーヴと日本近代洋画」展オープンしています。

少し遅くなりましたが、ちょっと中身をご案内します。


 

フォーヴとはフランス語で「野獣」という意味。

1905年のサロン・ドートンヌで、ヴラマンクやマルケ、マチスらが発表した原色を多用した生々しい絵の具の表現による作品を発表し、

その強烈なインパクトから野獣に例えられ、「フォービスム=野獣派」という言葉が誕生します。

画家の主観を重視し、色彩を理論や従来の写実的な役割から解放したフォービスムの影響力は大きく、絵画の可能性を広げました。


この度は、コレクション+(プラス)ということで、なかた美術館のコレクションに見るフォーヴの作家達、

そして日本でその影響を受けた作家達をご紹介しています。

そして、2点のルオーと1点のドンゲン作品をお借りして、一緒に展示しています。


 

キース・ヴァン・ドンゲンは、フォービスムの代表的な作家です。

大戦後、肖像画家として名声を得た頃の作品を展示していますが、人間の性を鋭く見つめた彼のまなざしは健在です。



 

そして、ジョルジュ・ルオー。

自身は、フォーヴの作家ではないと否定していますが、その表現の烈しさから、しばしばフォーヴととらえられていました。

特に日本では、その精神性の高さ、表現の独自性によって多くの画家に影響を及ぼしました。



現在は「尾道市立美術館」でも、「ジョルジュ・ルオー」展が開催されています!!(5/12まで)

今回は、双方ともにルオー作品をコレクションしていて、現在展示中。ということで、

尾道市立美術館の学芸員・宇根元さんに、解説文を書き下ろしていただき、なかた美術館で書いたものと合わせた資料にしてみました!

リバーシブルになっています〜

 

 


これを読めば、作品を見るのがますます楽しくなることまちがいなし!

数量限定で配布中ですのでお早めに。

尾道でたっぷりルオーを味わえる、またとないチャンスなので、ぜひぜひ両館とも足を運んでみてくださいね。


 

 

さてさて、話を戻しますと、明治以降の日本の作家たちは、フランスの近代美術を様々な角度から学び、受け入れて来ました。

中でもフォービスムは、その自由な色彩表現や筆遣いによって、若い画家の心をとらえ、日本の「洋画」を多様化させた、とても重要な動きでした。

 


日本人なりの油彩表現を追求していく中で、フォーヴのインパクトはとても大きかったのですね。

画家たちが感じ、絵の中に表した光や色彩を感じていただければ幸いです。

 

そして「Paul AÏZPIRI ポール アイズピリ」展も、同時開催しています。



当館ではおなじみですが、今回は初期から近年の作品まで、まとめて展示しています。

彼も、感覚的な色彩や光の表現に、とても長けていますね。



あわせて、アイズピリのドキュメンタリーの上映も行っています。

真っ白なキャンバスに描き始める彼。アトリエの様子や、絵画についての語る様子などを見ることができます。

ゆっくりご覧頂けるようになっていますので、こちらもぜひ。


「感じる光、感じる色彩」会期は6月23日(日)までです。どうぞお楽しみ下さい。





 

nakata Labs「カオの絵」開催しました。

更新日:2013年3月2日(土) 【nakata Labs  なかたラボ】

本日、nakata Labsキッズ・ワークショップ「カオの絵」を開催しました。

自分の顔を、よーく見て描いてみよう、という内容です。

 


コツは、紙をななめに構えて、鏡と紙を、見比べながら描くこと。

 


 鏡に映った自分をじっとみつめる。それだけでもなかなか大変です。



そして頬や目や唇、耳も、どこをとっても複雑な形をしていますし、

頭には髪の毛が生えていて、首に乗っかっていて、その先には肩なんかもくっついています。


 

よく見て、よく見て・・・。

自分が一番よく見て、よく知っているはずなのに、描くとなるとちょっとわけが違います。


ぐるぐる。



今、どんな服を着てるんだっけ?


 

たくさんの顔!

 

 

最後は、素敵な作品たちを発表してもらいました。


 

ちょっと難しかったところもあったけど、頑張って描いてます!


終わったら口々に「つかれた〜〜!」との声が。

 

 

でも、それって、みんなすごく集中してくれたってことだと思うのです。

絵を描くのって、楽しいと同時に、たくさんのエネルギーを使ってるんですね。

みなさん、大変よくがんばりました。

おつかれさまでした!

 

 

nakata Labs ワークショップ「服、見る、着る」

更新日:2013年2月16日(土) 【nakata Labs  なかたラボ】

今日は女性だけで展示室を貸し切って、ちょっと珍しいワークショップを開催しました。

参加者が、お互いに服を持ち寄り、交換して着てみる!という、

題して「服、見る、着る」です。

 

しかもセレクトショップTOMORROWLANDから、店長であり素晴らしいファッショニスタである

前原智美さんをお招きして、コーディネートをしていただくというスペシャルな内容です。



見慣れていたはずの自分の服が、プロの手によって自在にイメージを変えていきます。


 

このシルエットには細身のパンツを・・・

ここには白を効かせて・・・と、みるみるうちに様々なスタイルのコーディネートが作られていきました。

 

 

みなさんにはなるべく、ご自身が普段選んでいないタイプの服を着ていただきました。



思い切って足を出してみたり、

普段ナチュラルな物を着ている方には、レザージャケットとヒール。

マニッシュな方には、スカート・・・などなど。

それも着てみると、その方がもともと持つ雰囲気やヘアスタイルなどの魅力が、不思議と引き出されていきます。

もちろん、ちょっとしたシルエットや丈もしっかりと監修!


 

 

「これはコーディネートが難しくて・・・」と持って来られたお洋服は、前原さんがさらりと着こなしちゃいました!

かっこいい〜〜!



こちらがみなさんの変身後です!



仕上げに、このまま展覧会を見て回りました。



いったん自分の服を脱いで、まったく新しいイメージを身にまとって見る絵画たち。

心も身体もあたたまって、いつもより素直な気持ちで向き合える気がしました。



さまざまな色や形、絵の具の質感も、みずみずしく感じることができたのではないでしょうか。


 

ほんとうに、身につけるものって気持ちを大きく変えてくれますね!


ご参加いただいたみなさま、どうもありがとうございました。

終わるのが勿体ないくらいの楽しい時間でした。


 

嬉しいことに、またぜひ開催してください!とのお声もいただきました。

春頃にまたできたらいいなあ・・・と思っております。またどうぞよろしくお願いします!

 

 

 
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広島県尾道市(しまなみ)の美術館 コレクションは、フランス現代具象画家ポール・アイズピリ、ピエール・クリスタン、エコール・ド・パリを中心としたフランス近代絵画、梅原龍三郎、中川一政、林武ら日本近代絵画、尾道を代表する小林和作、絵のまち尾道四季展招待作家作品など、国内外の洋画を中心とした約200点。
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。

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広島県尾道市(しまなみ)の美術館/ポール・アイズピリ、ピエール・クリスタン、ピカソ、ルオー、小林和作、梅原龍三郎、中川一政、林武などを所蔵。チェンバロによるコンサートやフレンチレストランでの食事も出来ます。