広島県尾道市(しまなみ)の美術館/ポール・アイズピリ、ピカソ、ルオー、小林和作、梅原龍三郎、中川一政、林武などを所蔵。チェンバロによるコンサートやフレンチレストランでの食事も楽しめます。

 
なかた美術館
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先日チェンバロミュージアムコンサート『フランス音楽の流れを訪ねて』を開催しました。



今回は音楽と朗読とレクチャーをあわせたコンサートです。

フランス音楽の歴史を紐解くお話をしながら、

音楽は永瀬拓輝さんによるバロックチェロと小田郁枝さんによるチェンバロのアンサンブルを、

そしてフランス語の「詩」の朗読に筑波大学や広島大学など数々の大学で教鞭をとってこられたサントニ ジャン・ガルリエルさんをお招きしました。



プログラムは中世ヨーロッパの教会で、楽器を用いずに大勢の声で歌われていたグレゴリオ聖歌のアレンジからはじまります。

長らく声楽が音楽の中心であり、言葉と音楽はとても重要なつながりを持っていました。


そしてルネサンスを経て、楽器製作の技術の高まりとともに器楽が盛んになり、

17世紀のバロック時代以降、チェンバロをはじめ多彩な楽器を用いて、数々の魅力的な楽曲が生み出されてきました。

クープランやラモーといったバロックの巨匠たちから、サン=サーンスやラヴェルなどおなじみの作曲家たちまで、時代の変遷を演奏とお話でお届けしました。


 


王侯貴族が芸術文化を育んでいた華やかな時代、そしてチェンバロが貴族文化の象徴であったがために、革命によって破壊され廃れてしまったこと、また古典が見直されることで復活してたこと…

歴史に思いを馳せながら演奏を聴くと、ひとつひとつの音色が深く心に沁みわたりました

 

フランス語の響きもまるで音楽のようで、実際に耳にすることで言語と歌、詩と音楽のつながりが実感できました。

また詩人アポリネールと、ただいま美術館で作品を展示しているマリー・ローランサンはかつての恋人同士。

セーヌ河の流れに、その失恋を重ねた『ミラボー橋』も朗読され、絵画と詩の共演で、20世紀初頭のパリにタイムスリップしたかのようでした。



いつもと少し違った趣向でお送りしましたが、たいへん多くの方にご参加いただきました。

どうもありがとうございました!


 


日に日に寒くなってきて、イベントがたくさんの冬がやってきていますす。

次回のチェンバロミュージアムコンサートはいよいよクリスマス。

12/22(日)

『精霊の踊り 〜 フルートとチェンバロで奏でる〜』



あたたかみのあるフルートとチェンバロの音色でクリスマスを彩ります。

ぜひご参加ください。

 

 

 

 

コレクションから見る『パリと画家たち』がはじまりました

更新日:2019年10月15日(火) 【展覧会】


10月12日から コレクションから見る『パリと画家たち』展がスタートしています。


 

 

パリの街を描いた風景画や20世紀初頭にパリに集った画家たちの個性あふれる作品など、計53点を展示しています。


 

 

シャガールやキスリング、パスキン、藤田嗣治など異国から集った画家たちは、

パリの自由な空気のもとで、互いに交流しながら個性を花開かせました。


“エコール・ド・パリ”と呼ばれる彼らと、その同時代の作品を中心に、先達となるコローやルノワール、

あるいは第二次世界大戦後に活躍したビュフェやアイズピリといった画家たちの作品を一堂にご覧いただけます。

 


またこの度はコレクション以外にも、企画に合わせてご出品いただいた作品を多数展示しています。


自由と孤独、華やかさと静けさ、伝統と革新…一枚一枚の作品を通して、

パリが見せる多彩な表情と画家たちの思いを感じていただければ幸いです。


  

また、なかた美術館では子どもから大人まで、美術館で楽しく過ごすことができる様々なプログラムを、

研究所のイメージで nakata Labs(なかたラボ)と名付けて展開しています。


展覧会の関連ワークショップのほか、絵本を楽しむ講座『金のりんご』、絵画教室などを継続して開催しています。

おひとりでゆっくりと、またご家族やお友達とご一緒に、美術館をいろいろなかたちで楽しんでいただければ嬉しいです。

 


コレクションから見る『パリと画家たち』 2020年2月16日 まで開催しています。

詳細やワークショップのお知らせは 展覧会のページ でもご覧いただけます。

 


 

 

ワークショップ「秋のスケッチブック作り」

更新日:2019年10月3日(木) 【nakata Labs  なかたラボ】

 

9月に開催したワークショップ「秋のスケッチブック作り」の様子をご紹介します。



きっかけは建築家、渡邊義孝さんのスケッチノート。

世界各地を旅して現地の建築物から出会った人々、その日食べたものまで絵と文章で細かく記録されています。

 

 

 

 

今回は紙を数種類用意しました。

水彩に適したもの、ペン画に適したもの...

いくつかの種類の紙を一冊にして、様々な画材に対応できると持ち運びやすいのでは?

と思い用意しました。

 

配合されているパルプやコットンの割合でにじみ具合が変わってきます。

実際に絵具を使って描き心地を確かめてから紙を選びます。

 

 

 

 

紙を選んだら、製本に取り掛かります。

今回は無線綴じ製本を参考にしました。

本来は背表紙に糊を塗って、すべての紙をまとめて製本する手法です。

今回は素早く固まるホットボンドを使いました

 

まずは専用の器具を使って紙をしっかり束ねます。

角がきっちり揃うように丁寧に・・・

 

 

 

 

ボンドがまんべんなく定着するように

のこぎりを使って背表紙に溝をつけます。

ガリガリと均等にスジを入れていくのがポイントです。

 

 

 

 

画用紙を束ねたら、表紙を貼り付けます。

今回は布張りのハードカバーにしました。

スタンプで模様をつけて楽しむのもオリジナルならでは。

 

 

 

 

完成はもうすぐ!

丁寧に作ることが一番の成功の秘訣なので、慎重に作業を進めていきます。

 

 

 

 

 

 

そして一冊のスケッチブックが出来上がりました!

日々、ノートやメモ帳を使ったり、本を読んだりしていますが、

製本ってとっても大変なのですね...!

 

 

 

 

だからこそ、

頑張って作ったスケッチブックは特別な一冊になりそうです。

参加者の皆さん、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 
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広島県尾道市(しまなみ)の美術館 コレクションは、フランス現代具象画家ポール・アイズピリ、ピエール・クリスタン、エコール・ド・パリを中心としたフランス近代絵画、梅原龍三郎、中川一政、林武ら日本近代絵画、尾道を代表する小林和作、絵のまち尾道四季展招待作家作品など、国内外の洋画を中心とした約200点。
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。

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広島県尾道市(しまなみ)の美術館/ポール・アイズピリ、ピエール・クリスタン、ピカソ、ルオー、小林和作、梅原龍三郎、中川一政、林武などを所蔵。チェンバロによるコンサートやフレンチレストランでの食事も出来ます。